鷲家口の追憶

シュレディンガーの単位

電気通信大学の推薦入試における面接試験について

これはUEC Advent Calendar 2018の5日目の記事…でも何でもないです。

 

推薦入試の記事を書いてから半年が経ってしまいました。まだ「ちょっと前」くらいの感覚なんですが…

 

改めて、Asunarowasabiと申します。
晴れて推薦入試で合格をいただき、大学生活を謳歌しております。
進振りパスできるのでGPAボクシングから逃げられることの有難みを日々噛み締めております。実験レポヤバくないかこれ…
前回の記事(https://asunarowasabi.hatenablog.jp/entry/2018/12/05/194340)に続き、今回受験するにあたって調べたことを纏めてみます。前回は筆記試験と口頭試問についてでしたが、今回は面接についてです。UECパスポートもあるよ。来年度以降の受験生の役に立てば幸いです。

 

また、本記事を執筆するにあたり、協力してくださった推薦入試合格者の方々に重ねて御礼申し上げます。

 

 

はじめに

・出願時に提出する志望理由書に沿って面接が行われるので、書いていた内容と矛盾しないように。

・準備していたことを話せなくても泣かないように。割と伝わってます。

・反対に、準備していなかったことを聞かれても固まらないこと。咄嗟に答えても大概及第点。「分かりません」は本当に無理な時以外は避ける。

・自信を持とう。評定平均4.0取れてるでしょ?

 

 

面接形式について

・Ⅰ類

 質疑応答・口頭試問

・Ⅱ類

 質疑応答

・Ⅲ類

 質疑応答

・Ⅲ類(UECパスポート)

 研究発表・質疑応答(一般的な面接含む)

 

 

質問内容

Ⅰ類

・大学に入ってからやりたいこと

・大学に入ってから学びたいこと

・高校時代頑張ったこと

・プログラミング経験の有無

・院進するつもりはあるか

・筆記試験の出来

・得意科目と不得意科目

・大学での授業内容が自分に向いていると思うか

 

Ⅱ類

・大学に入ってからやりたいこと

・高校時代頑張ったこと

・推薦を選んだ理由

・プログラミング経験の有無

・研究室への関心

・専門分野への知識

SSHでの活動について

・他大学と比較してなぜ電通大を選んだか

 

Ⅲ類

 ・大学に入ってからやりたいこと

・高校時代頑張ったこと

・将来やりたい仕事

・筆記試験の出来

・理数系の科目の中で得意科目と不得意科目、重要だと思う科目

 

Ⅲ類(UECパスポート)

・高校時代に行った研究について

・志望理由

・院進するかどうか

 

大学に入ってからやりたいことについては、どの類でもある程度の専門性を含んだ回答を求められます。例えば、Ⅰ類では「AIを用いた災害時情報共有システムの開発(メディア情報学)」、Ⅱ類では「5G通信(情報通信工学プログラム)」や「音響(電子情報学プログラム)」、Ⅲ類では「超電導(物理工学プログラム)」といった具合です。もちろん「これがしたい!」だけだと「はいそうですか」で終わってしまうので、その分野の現状や、将来の発展などを加味して答えましょう。5G通信の場合なら、現在運用中の4GとWi-Fiの問題点を挙げ、それをカバーする5Gの利点、及び5G通信を使って何をしたいのかを答えていく感じです。オープンキャンパスで積極的に研究室に足を運び、自分のやりたい分野について研究すると良いでしょう。他大学との比較も忘れずに。他大学との差別化をできていないと「なぜ電通大でないとダメなのか」という優位性を主張できず厳しいです。

 

大学に入ってから学びたいことについては、やりたいことの延長といった感じです。学びたいことだけを聞くというのは、大学側にメリットがあまりない(やりたい研究を聞いたほうがビジョンを知りやすい)ので無いと思います。

 

高校時代に頑張ったことについては内容も重要ですが、熱意をきちんと伝えられるようにしましょう。高校時代に研究・開発をしたなら内容から方法、そして実績と一連の流れを話せばいいでしょう。何かしらの賞を獲ったり、研究発表の場があったとしたなら積極的に話していきましょう。また、必ずしも専門的な内容でないといけないわけではないです。生徒会やスピーチコンテストなどでもOK。こちらを話す場合でもやったことはできるだけ過不足なく話しましょう。起承転結を意識するとより説得力が増します。

 

推薦を選んだ理由についてですが、「楽だから」「一般入試だと学力のみでしか評価されないが、推薦入試では人間性なども加味して多角的に評価してくれる」というように一般入試との差別化を意識すると良いです。

 

Ⅰ類・Ⅱ類では分野上プログラミング経験を問われることが多いです。未経験でも問題ないですが(受かったので)、何かしらの言語に触っていると面接の方向性を持っていきやすいのでプラス要素ではあります。3年生からプログラミングを始めるというのは時間的制約があるので厳しいですが、1・2年生であるなら推薦を受けずとも教養となるのでやっておくことをお勧めします。また、Ⅲ類でもプログラミングを行う研究室は存在するので、万が一聞かれた際に動揺しないようにしましょう。

 

院進するかどうかについては、大学入学後のキャリア設計を見られていると考えてよいです。一般には院進したほうがいい(学部のみだと就活時に文系との差別点がつきにくい、大企業だと院卒を条件にするところもあり)ですが、実務経験重視や家庭的事情といった理由で院進しないと答える分には十分アリでしょう。博士課程のことについてまで聞いてくる人はそうそういないでしょうが、将来設計にもなるのでどうするか考えておくといいでしょう。

 

他の項目は大体私見を述べるだけでいいです(もちろん常識的な範囲ではありますが)。ただし、ネガティブな発言は控えましょう。例として、不得意教科を挙げる際はただ「苦手」と言うのではなく「克服しようとこういった努力している」というように上昇志向に繋げると印象がいいです。

 

論文発表については…発表がある試験形式をを受けようと思っている地点で相当場慣れしているはずなので割愛します(未経験なのでアドバイス無理です…)。

 

 

面接外事項について

・推薦入試の出願要件は必ず満たすこと。むしろこっちが本編まである。

・全類通して「国際コンテストの入賞等が望ましい」と書かれていますが、なくても一切問題ないです。むしろ受賞していたら余程試験結果がひどくない限りまず通ります。

・各種資格もあると心強い程度でなくても問題なし。一級・準一級だと良い武器になるかも?英語系資格は私大の入試で英語免除に使えたりするので受験戦略として取るのはアリ。

・高校偏差値はそこまで関係ない。強いて言うなら低偏差値のほうが出願要件を満たしやすいが、授業レベルの関係で筆記試験が難しく感じるかもしれない。筆記試験については文末の記事を参考に。

 

 

アドバイス

・過去問は必ず買うこと。面接で言うことと志望理由書に書いたことが違うとえらいことになるので準備を怠らないように。返答に困ってもとりあえず答える(言わないよりマシ)。

オープンキャンパスや募集要項を通して大学が欲しい人材を研究するといい。勉強ができるという点のみを求めているのなら一般入試で事足りるはず。大学でやりたいことが決まっている人にはもってこいの試験方式。思いつめすぎてメンタル崩さないようにだけ気を付けましょう。

・面接官も鬼ではないので、話しやすいように場をセッティングしてくれる。自信をもって喋りましょう。

・筆記は学校の授業を聞いていれば平気なはず。面接は質問を予想し返答を準備して臨んだが、話の広げ方も考えておくとなおよい。

・面接は思ったより話せないうえ、面接官も受験生を差別化しにくい印象があった。筆記がカギを握ると思う。

・筆記は時間配分を間違えなければ平気。分野を志望する理由については「なぜ興味を持ったか→それに対し何を実践したか→将来どうしたいか」という時間軸を意識するとよく纏まる。

・プログラミングは基礎でいいのでやっておくといい。筆記ミスしても面接で挽回できる。

・筆記は平気だと思う。面接は個人のやってきたことが大きく影響するとはいえ、面接官ガチャという運要素も若干ながら絡んできてしまうので祈りましょう。模擬授業やラボツアー、オープンキャンパスは積極的に参加しましょう。受けようと思った最初の心意気を忘れないように。

 

 

最後に

とりあえず、現状自分が集められた情報をまとめてみました。自分が受験する際は情報が散逸していたので、このように纏めてみようと思ったのが始まりでした。2021年度から全体の入試方式がやや変更されAO入試が導入されるなど環境が大きく変化しそうなので早晩この記事も役に立たなくなりそうですが、皆さんの大学受験の一助となれば幸いです。また、情報提供をしてくださった推薦入試合格者の皆さん、及びしたらば掲示板「電通大ちゃんねる」推薦組スレの皆さんに重ねて御礼申し上げます。

 

 

備考

電通大ちゃんねる 推薦組

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電通大ちゃんねる 推薦組2

jbbs.shitaraba.net

推薦入試の筆記試験について

asunarowasabi.hatenablog.jp